「ロボット掃除機を使ってみたいけれど、最初から10万円以上のモデルを買うのはちょっと……」そんな人が選びやすいのが、5万円以下で購入できるエントリーモデルです。
以前は価格を抑えると、ランダムに走行してゴミを吸うだけのシンプルなモデルが中心でした。しかし現在は、5万円以下でも吸引力の高いモデルや水拭き対応モデル、部屋の間取りを把握して効率よく掃除するマッピング対応モデルなど、選択肢が増えています。
さらに、予算内でも自動ゴミ収集ステーションを備えたモデルを選べるようになりました。そのため、「安いロボット掃除機だからどれを選んでも同じ」というわけではありません。
価格が近くても、吸引に特化したモデル、水拭きまでできるモデル、ゴミ捨ての回数を減らせるモデル、コンパクトさを重視したモデルなど、それぞれ特徴が異なります。一方で、上位モデルと比べれば省かれている機能もあります。
高度な障害物認識、モップの自動洗浄・乾燥、段差への対応など、10万円前後からの高性能モデルで搭載される機能まで求めると、5万円以下では選択肢が限られます。大切なのは、高級モデルと同じ機能を求めることではなく、「自分がロボット掃除機に任せたいこと」を考えて必要な機能を選ぶことです。
たとえば、「毎日のホコリや髪の毛を吸ってくれれば十分」「フローリングの水拭きも任せたい」「掃除するたびにゴミを捨てるのは面倒」「家具の下まで掃除してほしい」「初めてなので、できるだけ予算を抑えて試したい」など、目的によって選ぶべきモデルは変わります。
この記事では、実売価格がおおむね5万円以下で購入できるロボット掃除機から、現行性や機能、使いやすさなどを確認して5機種を比較します。単純に「一番安いモデル」を選ぶのではなく、価格を抑えながら日常の床掃除をどこまで任せられるのかを確認していきます。
初めてロボット掃除機を購入する人はもちろん、高価な機能までは必要ないという人も、自分の使い方に合った1台を探す参考にしてください。
※販売価格はショップやセールなどによって変動します。本記事では執筆・確認時点でおおむね5万円以下で購入できるモデルを対象としています。
5万円以下のエントリーモデルでも普段の床掃除はかなり任せられる
「安いロボット掃除機は、部屋を適当に走ってゴミを吸うだけ」というイメージを持っている人もいるかもしれません。
現在はエントリーモデルも進化しており、5万円以下でも日常の床掃除に必要な機能を備えた製品を選べます。もちろん10万円を超える上位モデルと同じではありませんが、必要な機能を絞れば、初めてのロボット掃除機として十分検討できる価格帯です。
マッピング対応モデルも選べる
ロボット掃除機の使いやすさを大きく左右するのが、部屋の間取りを把握するマッピング機能です。LiDARやレーザーなどを利用して部屋の形を把握できるモデルなら、ただランダムに走るのではなく、作成したマップをもとに効率よく掃除できます。
モデルによっては、アプリから部屋を指定して掃除したり、ロボット掃除機に入ってほしくない場所へ進入禁止エリアを設定したりすることもできます。以前は高価格帯のイメージが強かった機能ですが、現在は5万円以下でもマッピング対応モデルを探せます。毎回部屋全体を掃除するだけでなく、「今日はリビングだけ」といった使い方をしたいなら確認しておきたい機能です。
吸引と水拭きを1台でできるモデルもある
5万円以下でも、吸引だけでなく水拭きに対応したロボット掃除機があります。本体に水タンクやモップを取り付け、ゴミやホコリを吸引しながらフローリングを拭けるタイプです。
「掃除機がけだけでなく、普段の簡単な拭き掃除も任せたい」という人には便利です。ただし、エントリーモデルの水拭きは、上位モデルとの差が出やすい部分でもあります。上位機種ではモップを回転させたりローラーを床へ押し付けたりして拭くモデルや、ステーションでモップを自動洗浄・乾燥するモデルがあります。
一方、低価格帯ではモップを取り付けて引きずるシンプルな方式もあります。「水拭き対応」という表記だけを見るのではなく、どのように床を拭くのかまで確認することが大切です。
自動ゴミ収集付きも5万円以下で狙える
ロボット掃除機を使い始めて意外と気になりやすいのが、本体に溜まったゴミを捨てる作業です。本体のダストボックスは一般的な掃除機より小さいため、使用頻度やゴミの量によっては頻繁に捨てる必要があります。
そこで便利なのが自動ゴミ収集ステーションです。掃除を終えてステーションへ戻ると、本体のダストボックスからゴミを自動的に吸い上げます。5万円以下でも自動ゴミ収集に対応するモデルがあるため、「ロボット掃除機を買うならゴミ捨てもできるだけ減らしたい」という人は比較する価値があります。
ただし、ステーション付きは本体だけのモデルより設置スペースが必要です。紙パックを使用するタイプなら、交換用紙パックの費用も考えておきましょう。
上位モデルとの差は「掃除後の自動化」に出やすい
エントリーモデルと上位モデルの違いは、単純な吸引力だけではありません。現在の上位モデルでは、自動ゴミ収集に加えて、モップの自動洗浄、温水洗浄、温風乾燥、自動給水などを備えた大型ステーションが増えています。
さらに、カメラやAI、3Dセンサーなどを利用して床にある小さな物を認識・回避するモデルもあります。こうした機能まで求めると、5万円以下では選択肢が少なくなります。
反対に考えれば、「モップは自分で洗ってもいい」「掃除前に床のコードや小物は片付ける」「ゴミを吸ってくれることを一番重視する」という人なら、高価格帯のすべての機能が必要とは限りません。
エントリーモデルでは「何が付いていないか」を理解したうえで、自分が必要とする部分に予算を使うことが大切です。
初めてロボット掃除機を使う人にも選びやすい
ロボット掃除機が自分の生活に合うかどうかは、実際に使ってみないと分かりにくい部分があります。家具の配置や床に置いている物、段差、カーペットなどによっても使いやすさは変わります。
そのため、最初から高価格帯のモデルを購入するのではなく、予算を抑えてロボット掃除機のある生活を試したい人にとって、エントリーモデルは選択肢になります。
一方で、「安ければ何でもいい」と価格だけで決めるのは避けたいところです。マッピング、自動ゴミ収集、水拭き、障害物への対応など、自分が必要とする機能を先に整理しておくと、購入後の「思っていた使い方ができなかった」を防ぎやすくなります。
5万円以下という予算を決めたうえで、その範囲で自分に必要な機能をできるだけ満たすモデルを探すことが、エントリーモデル選びのポイントです。
5万円以下のロボット掃除機はどう選ぶ?
5万円以下でも、現在はさまざまな機能を備えたロボット掃除機を選べます。だからこそ、「できるだけ機能が多いもの」を探すのではなく、自分が必要とする機能へ優先順位を付けることが大切です。
初めてロボット掃除機を購入するなら、特に次の4つを確認してみましょう。

1. まずは「マッピング対応」をチェック
初めて購入する人にまず確認してほしいのが、マッピング機能です。マッピングに対応したモデルは、センサーなどを利用して部屋の間取りを把握し、作成したマップをもとに効率よく走行できます。
5万円以下でもLiDARやLDSを搭載するモデルがあるため、価格を抑えるために必ずしも諦める必要はありません。マップを利用して「リビングだけ掃除する」「この場所には入らない」といった設定ができるモデルなら、毎日の使い勝手もよくなります。
反対に、マッピング非対応のシンプルなモデルは価格を抑えやすいものの、部屋を指定して掃除するような使い方には向きません。ワンルームなど狭い範囲を掃除するだけならシンプルなモデルでも選択肢になりますが、複数の部屋を任せたいならマッピング対応を優先して比較しましょう。

2. 「吸引だけ」か「水拭きも必要」かを決める
次に考えたいのが、ロボット掃除機へどこまで床掃除を任せたいかです。ホコリ、髪の毛、食べかすなどを吸ってくれれば十分なら、吸引を中心に考えて選べます。
一方、フローリングの簡単な拭き掃除も任せたいなら、水拭き対応モデルが候補です。ただし、5万円以下では水拭きの方式に差があります。モップを取り付けて床を拭くシンプルなタイプも多く、高価格帯にある回転モップやローラーモップ、モップの自動洗浄・乾燥まで備えているとは限りません。
そのため「水拭き対応」という表示だけで判断せず、モップを自分で洗う必要があるかなど、使用後のお手入れまで確認しましょう。水拭きをほとんど使わないのであれば、無理に選ぶ必要もありません。

3. ゴミ捨てを減らしたいなら「自動ゴミ収集」
ロボット掃除機は自動で床を掃除してくれますが、本体に溜まったゴミまで自動で捨ててくれるとは限りません。本体のダストボックスはそれほど大きくないため、使用頻度やゴミの量によっては何度もゴミ捨てが必要になります。
そこで便利なのが、自動ゴミ収集ステーションです。清掃後にロボットがステーションへ戻ると、本体に集めたゴミをステーション側の紙パックなどへ自動的に移します。
現在は5万円以下でも自動ゴミ収集付きモデルを選べるため、「できるだけ人が触る作業を減らしたい」という人は優先して確認しましょう。一方、自動ゴミ収集ステーションは通常の充電ドックより大きくなります。
交換用紙パックを使うモデルでは消耗品代も必要です。ゴミ捨ての手間と、設置スペース・消耗品のどちらを優先するかまで考えて選びましょう。

4. 最大吸引力だけでなく「ブラシと障害物への対応」も確認
商品ページでは「8,000Pa」「10,000Pa」など、大きな吸引力の数字が目立ちます。もちろん吸引性能は重要ですが、最大吸引力だけでロボット掃除機の使いやすさが決まるわけではありません。床のゴミを吸込口へ運ぶメインブラシやサイドブラシの構造、髪の毛が絡みにくい工夫、壁際を掃除するための機能なども確認しましょう。
また、5万円以下のモデルでは障害物への対応にも差があります。高価格帯ではカメラやAIを使ってコードや小物などを認識するモデルがありますが、エントリーモデルではバンパーや各種センサーを中心に障害物を検知する製品もあります。
その場合、床にある細かなコード、靴下、おもちゃなどを高度に識別して避けることは期待しすぎないほうがよいでしょう。運転前に巻き込みやすい物を片付ける習慣があれば、高度な障害物認識がなくても問題になりにくい家庭もあります。
「最大吸引力が一番高いから」という理由だけではなく、自宅の床や家具の配置、普段床に置いている物まで考えて比較することが大切です。5万円以下では、すべての高級機能を求めるより、「自分が毎日使う機能を優先する」ことが失敗を減らすポイントです。
マッピング、水拭き、自動ゴミ収集、清掃性能のうち何を重視するのかを先に決めておくと、候補を絞りやすくなります。
5万円以下のロボット掃除機おすすめ5選を比較
5万円以下で買えるエントリーモデル ランキング詳細
SwitchBot|スイッチボット
SwitchBot|ロボット掃除機 K11+
| 発売年月 | 2025年 |
| 最大吸引力 | 6,000Pa |
| メインブラシ | 純ゴム製メインブラシ |
| サイドブラシ | 絡まり0サイドブラシ |
| 水拭き | 対応・使い捨てお掃除シート |
| 本体サイズ | 248×248×92mm |
| ナビゲーション | LDSレーザーSLAM |
| 障害物検知 | PSD距離センサーなど |
| 自動ゴミ収集 | 対応 |
| 紙パック容量 | 4L |
| ステーションサイズ | 240×180×250mm |
| 最大稼働時間 | 150分 |
小さな本体に自動ゴミ収集まで。初めての1台で「手間を減らす」を実感しやすい
SwitchBot K11+を今回1位とした理由は、単純に吸引力が高いからではありません。
5万円以下のエントリーモデルを探している人にとって重要な「きちんと掃除できる」「部屋を把握して走れる」「ゴミ捨てを減らせる」「置き場所に困りにくい」というポイントをバランスよく備えていることを評価しました。
まず最大吸引力は6,000Paです。今回比較する5機種には10,000Paを公表するモデルもあるため、数字だけを比べればK11+がトップではありません。それでも清掃力を評価したのは、純ゴム製メインブラシと独自の「絡まり0」サイドブラシを採用し、髪の毛などがブラシへ巻き付くことにも配慮されているためです。
ロボット掃除機は吸引力が強くても、ブラシへ髪の毛が頻繁に絡み、そのたびに取り除かなければならないと手間が残ります。初めてロボット掃除機を購入する人ほど、最大吸引力だけではなく、普段のお手入れまで含めて比較したいところです。
ナビゲーションにはLDSレーザーSLAMを採用しています。部屋の間取りを把握してマップを作成でき、アプリから進入禁止エリアやバーチャルウォールなども設定できます。
価格を抑えたロボット掃除機の中には、マッピングを使わず走行するシンプルなモデルもあります。ワンルームを掃除するだけならそれでも十分な場合がありますが、リビングや寝室など複数の場所を効率よく掃除させたいなら、マッピングへの対応は使いやすさを大きく左右します。K11+は最大5枚のマップを保存できるため、本体を持ち運んで複数階で使いたい家庭にも対応しやすい構成です。
一方、高価格帯で増えているAIカメラによる高度な物体認識を備えたモデルではありません。PSD距離センサーなどを利用して周囲へ対応しますが、床に落ちたコードや靴下、おもちゃなどを種類まで高度に認識して必ず避ける機能として考えないほうがよいでしょう。運転前に巻き込まれそうな物を片付けることは必要です。
K11+で今回最も高く評価したのがお手入れです。掃除が終わってステーションへ戻ると、本体に溜まったゴミを自動で収集します。ステーションには4Lの抗菌紙パックを搭載し、メーカーはゴミ捨ての目安を約90日に1回としています。もちろん90日という期間はゴミの量や使用頻度によって変わります。それでも、本体の小さなダストボックスを掃除するたびに空にする必要を減らせることは、ロボット掃除機を日常的に使ううえで大きなメリットです。
水拭きにも対応していますが、ここは高級モデルとの違いを理解しておきましょう。K11+は大型の水タンクや回転モップを搭載する方式ではなく、市販の使い捨てお掃除シートを装着して拭き掃除を行います。
モップを洗って乾かす必要がないのは手軽ですが、頑固な汚れを強くこすり落とすような水拭きを期待するモデルではありません。「普段は吸引が中心で、ときどき簡単な拭き掃除もしたい」という使い方に向いています。
そしてK11+ならではの大きな特徴が、本体とステーションの小ささです。本体は直径24.8cm、重量約2.3kg。
一般的なロボット掃除機より小回りが利きやすく、ダイニングテーブルや椅子の脚が多い場所などでも使いやすい設計です。ステーションも240×180×250mmとコンパクトです。自動ゴミ収集付きモデルは便利な反面、大きなステーションを置く場所が必要になることがあります。K11+ならA4用紙ほどのスペースに設置できるため、ワンルームや家具の多い部屋など、ロボット掃除機のために大きな場所を確保しにくい家庭でも検討しやすくなっています。
静音性にも配慮されており、メーカー公表では運転音45dB以下。さらに「おやすみモード」を利用すると、自動ゴミ収集を行う時間帯を調整できます。ロボット本体の運転音は比較的静かでも、自動ゴミ収集時には強い吸引音が発生します。集合住宅や夜間に使用する場合、自動収集のタイミングを調整できるのは便利です。
一方で、K11+を選ぶ前に確認しておきたい点もあります。
まず、メーカー公式価格は59,800円です。今回の記事は実売価格がおおむね5万円以下になるモデルを対象としているため、購入時には販売価格を確認してください。
また、最新のK11+ Proでは吸引力が12,000Paへ強化されています。K11+は6,000Paなので、「少し予算を増やしてでも吸引性能を優先したい」という人はK11+ Proとの価格差も確認したほうがよいでしょう。
反対に、K11+を5万円以下で購入できるのであれば、6,000Paの吸引、LDSマッピング、自動ゴミ収集、毛絡みを抑えるブラシ、簡易的な拭き掃除まで揃います。
高級モデルにあるモップの自動洗浄やAIカメラなどはありません。しかし初めてロボット掃除機を購入する人にとって、それらが必ず必要とは限りません。
日常の床掃除を自動化したい。毎回のゴミ捨ても減らしたい。マッピングは欲しい。でも10万円前後の高級モデルまでは必要ない。
K11+は、こうした人が求める機能をコンパクトな本体とステーションにまとめていることが、今回1位とした理由です。
おすすめポイント
- 6,000Paの吸引力と毛絡みを抑えるブラシ
- LDSレーザーSLAMでマッピングに対応
- 4L紙パックへゴミを自動収集
- 直径24.8cmのコンパクトな本体
- 自動ゴミ収集ステーションも小さく置きやすい
もう一歩
- 公式価格は5万円を超えるため購入時の実売価格を確認したい
- 水拭きは使い捨てシートを使うシンプルな方式
- AIカメラによる高度な物体認識には非対応
- 吸引力を重視するなら12,000PaのK11+ Proも比較したい
Anker|アンカー
Anker|Eufy Robot Vacuum Auto-Empty C10
| 発売年月 | 2025年3月 |
| 最大吸引力 | 4,000Pa |
| 清掃機能 | BoostIQ搭載 |
| サイドブラシ | 伸縮式サイドブラシ |
| 水拭き | 非対応 |
| 本体サイズ | 約32.5×32.3×7.2cm |
| ナビゲーション | iPathレーザーナビゲーション |
| 掃除エリア指定 | アプリで設定可能 |
| 自動ゴミ収集 | 対応 |
| 毛絡み対策 | 毛がらみ除去システム |
| ステーションサイズ | 約27.5×19.1×21.2cm |
| 最大掃除時間 | 120分 |
薄さ約7.2cmで自動ゴミ収集まで。水拭き不要ならシンプルさが魅力
Eufy Robot Vacuum Auto-Empty C10を2位とした理由は、エントリーモデルとして必要な機能を欲張りすぎず、毎日の掃除で便利な部分へ絞っていることです。特に「水拭きはいらないから、吸引とゴミ捨てをできるだけ任せたい」という人には分かりやすい選択肢です。
最大吸引力は4,000Pa。今回比較する5機種では数字自体は控えめで、最大吸引力を最優先するなら10,000Paを公表するDEEBOT N30 PLUSやXiaomi Robot Vacuum S40のほうが目立ちます。ただし、C10は吸引力の数字だけを競うモデルではありません。Anker独自のBoostIQを搭載し、床面に合わせて吸引力を自動調整します。
さらに特徴的なのが、部屋の角を検知すると伸びるサイドブラシです。一般的な円形ロボット掃除機は、本体の形状上、部屋の角へブラシが届きにくい場合があります。C10はサイドブラシを伸ばして角のゴミをかき出す構造を採用しており、単純な最大吸引力だけでなく、ゴミを吸込口まで運ぶ部分にも工夫があります。
ナビゲーションにはiPathレーザーナビゲーション技術を採用しています。部屋を把握しながら効率的な清掃ルートを作成するため、低価格なロボット掃除機に見られるランダム走行型とは使い方が異なります。
アプリから掃除エリアも指定できます。初めてロボット掃除機を購入すると、「自動で走ってくれれば十分」と考えがちですが、使い続けると部屋を指定して掃除できることが便利に感じられる場面があります。リビングだけ掃除したい、汚れやすい場所を重点的に掃除したいといった使い方を考えるなら、レーザーナビゲーションを備えていることはメリットです。
一方、高価格帯にあるカメラやAIを利用した高度な障害物認識を備えたモデルではありません。床にコードや靴下、小さなおもちゃなどが多い家庭では、運転前に巻き込みそうな物を片付けておくほうが安心です。
C10で特に高く評価したのがお手入れです。清掃後に本体がステーションへ戻ると、集めたゴミを自動でステーション側へ移します。メーカー公表では、ゴミ捨て頻度の目安は約2か月に1回です。
もちろん、これは必ず2か月間ゴミを捨てなくてよいという意味ではありません。髪の毛やホコリが多い家庭、毎日運転する家庭では交換時期が早くなる可能性があります。それでも、本体の240mlという小さなダスト容器を運転のたびに空にする必要を減らせることは、初めてロボット掃除機を使う人にも分かりやすいメリットです。
さらにC10には、独自の毛がらみ除去システムがあります。ステーションでゴミを収集するときにブラシを逆回転させ、櫛状のパーツを利用して絡み付いた毛を取り除く仕組みです。ロボット掃除機では、床掃除そのものを自動化できても、回転ブラシへ絡んだ髪の毛を人が取り除く作業が残ることがあります。
もちろん、毛がらみ除去システムがあってもブラシのお手入れが完全に不要になるわけではありません。定期的にブラシやフィルターなどの状態を確認する必要はあります。
使いやすさで注目したいのが、本体の薄さです。高さは約7.2cm。レーザーナビゲーションを搭載しながら薄型に設計されており、自宅の家具との高さが合えば、ベッドやソファなどの下へ入りやすくなります。人が掃除機をかけにくい家具下をロボット掃除機へ任せたい人には確認してほしい部分です。
ステーションも約27.5×19.1×21.2cmと比較的コンパクト。自動ゴミ収集付きモデルはステーションが大きくなりやすいため、一人暮らしや設置スペースが限られている家庭では、このサイズもメリットになります。
一方、購入前にはっきり理解しておきたいのが、水拭きに対応していないことです。C10は吸引専用モデルです。フローリングのホコリや髪の毛などを吸うだけでなく、モップで床を拭くところまでロボット掃除機へ任せたい人には向きません。
ただし、水拭きを使わない人にとっては必ずしも欠点ではありません。水タンクへの給水や使用後のモップ洗いがなく、吸引掃除へ用途を絞れます。「ロボット掃除機を買ったものの、水拭きは結局ほとんど使わなかった」という使い方なら、最初から吸引専用を選ぶ考え方もあります。
C10は、4,000Paという最大吸引力だけを見ると今回の5機種で突出しているわけではありません。それでも、レーザーナビゲーション、自動ゴミ収集、伸縮式サイドブラシ、毛がらみ除去システム、約7.2cmの薄型ボディをまとめて備えています。
高級モデルにあるモップ洗浄やAIによる高度な障害物認識などはありません。その代わり、「吸う・部屋を把握して走る・ゴミを自動収集する」という日常的に使いやすい機能へ絞っています。
水拭きは必要ない。家具の下まで掃除してほしい。毎回のゴミ捨てやブラシに絡んだ毛のお手入れをできるだけ減らしたい。そして初めてのロボット掃除機なので予算は抑えたい。
こうした人にとって、Eufy Robot Vacuum Auto-Empty C10は機能と価格のバランスを取りやすいモデルです。
おすすめポイント
- iPathレーザーナビゲーションで効率よく清掃
- 約2か月分のゴミを自動収集
- 毛がらみ除去システムでブラシのお手入れを軽減
- 角に合わせて伸びるサイドブラシを搭載
- 高さ約7.2cmで低い家具の下へ入りやすい
もう一歩
- 最大吸引力は4,000Paで今回の5機種では控えめ
- 水拭きには対応していない
- AIカメラによる高度な障害物認識には非対応
- 毛がらみ除去機能があっても定期的なブラシ確認は必要
ECOVACS|エコバックス
ECOVACS|DEEBOT N30 PLUS
| 発売年月 | 2024年10月 |
| 最大吸引力 | 10,000Pa |
| メインブラシ | ZeroTangle 2.0 |
| 水拭き | 対応 |
| カーペット検知 | 対応 |
| 本体高さ | 約10.4cm |
| ナビゲーション | TrueMapping |
| マッピング | 対応 |
| 自動ゴミ収集 | 対応 |
| ゴミ収集方式 | PureCyclone 2.0 |
| 紙パック | 不要 |
| アプリ操作 | 対応 |
10,000Paの吸引力に水拭きと自動ゴミ収集。清掃性能を重視したい人に
DEEBOT N30 PLUSは、5万円以下という予算の中でも清掃性能をできるだけ妥協したくない人に注目したいモデルです。今回3位とした理由は、最大10,000Paの吸引力、水拭き、マッピング、自動ゴミ収集まで備え、エントリーモデルとしてかなり充実した構成だからです。
最大吸引力は10,000Pa。フローリングに落ちたホコリや髪の毛だけでなく、ラグやカーペットを含めてしっかり掃除したい人にも注目したいスペックです。
もちろん、ロボット掃除機はPaの数字だけで実際の清掃性能が決まるわけではありません。そこで確認したいもうひとつのポイントが、ZeroTangle 2.0です。髪の毛などがメインブラシへ絡むのを抑えるための構造を採用しており、吸引したあとのお手入れにも配慮されています。
ロボット掃除機を頻繁に動かすほど、ブラシへ入ってくる髪の毛やゴミも増えます。「強く吸えるけれど、毎回ブラシに絡んだ髪の毛を取らなければならない」という状態では、掃除を自動化するメリットが薄れてしまいます。N30 PLUSは最大吸引力だけでなく、この毛絡み対策まで含めて清掃力を評価しました。
水拭きにも対応しています。フローリングのホコリを吸引するだけでなく、簡単な拭き掃除まで1台へ任せたい人には便利です。2位のEufy Auto-Empty C10は吸引専用なので、「自動ゴミ収集も欲しいけれど、水拭きも使いたい」という人ならN30 PLUSのほうが用途に合いやすくなります。
ナビゲーションにはTrueMappingを採用しています。部屋の間取りを把握してマップを作成し、効率的なルートで清掃できます。アプリを使えば、清掃する場所を指定したり、ロボット掃除機に入ってほしくない場所を設定したりできます。
5万円以下のモデルでも、こうしたマッピング機能があると使い方の自由度が大きく変わります。複数の部屋を掃除させたい人や、「今日はリビングだけ」と場所を選んで使いたい人には確認してほしい機能です。
ただし、高価格帯で採用されているAIカメラなどを使った高度な物体認識を主目的とするモデルではありません。床にコードや靴下、小さなおもちゃなどがある場合は、運転前に片付けておくほうが安心です。
N30 PLUSの大きな特徴が、自動ゴミ収集ステーションです。清掃を終えて本体が戻ると、本体に溜まったゴミをステーション側へ自動収集します。
さらに特徴的なのがPureCyclone 2.0です。紙パックへゴミを溜める一般的な自動ゴミ収集ステーションとは異なり、サイクロン方式を採用しています。交換用紙パックを購入する必要がないため、紙パック代をできるだけかけたくない人にはメリットがあります。
1位のK11+や2位のC10は紙パック式なので、ここはN30 PLUSならではの違いです。一方で、紙パック式には「いっぱいになったら袋ごと捨てられる」という手軽さがあります。サイクロン式ではステーション側のダスト容器から自分でゴミを捨てる必要があるため、どちらが便利かは人によって変わります。
ゴミにできるだけ触れたくない人なら紙パック式、交換用紙パックの費用を減らしたい人ならサイクロン式という考え方ができます。
自動ゴミ収集があるにもかかわらず1・2位より低くしたのは、「自動収集の有無」だけでなく、ゴミを最終的に処理するときの手軽さまで評価しているためです。マッピング、水拭き、自動ゴミ収集という、初めてロボット掃除機を購入する人にも分かりやすい便利機能が揃っています。
一方、本体高さは約10cmあるため、2位のC10のような薄型モデルと比べると低い家具下への入りやすさでは不利になります。ソファやベッドの下まで掃除させたい場合は、購入前に家具下の高さを測っておきましょう。
また、N30 PLUSは今回の5機種の中でも「機能をできるだけ多く欲しい人」に向いたモデルです。吸引だけで十分ならC10のようなシンプルなモデルもありますし、設置スペースをできるだけ小さくしたいならK11+のコンパクトさが魅力になります。
反対に、吸引力、水拭き、マッピング、自動ゴミ収集をできるだけまとめて欲しいなら、N30 PLUSは比較しやすいモデルです。
10,000Pa、ZeroTangle 2.0、TrueMapping、水拭き、PureCyclone 2.0による自動ゴミ収集まで備えて5万円以下で購入できるタイミングなら、機能の充実度は高いと評価できます。
ただし販売価格は変動します。今回の記事では実売価格がおおむね5万円以下であることを条件にしているため、購入時に価格が5万円を超えている場合は、ほかの候補との価格差を確認してください。
DEEBOT N30 PLUSは、「とにかく一番安いロボット掃除機が欲しい」という人向けではありません。
予算は5万円程度までに抑えたい。それでも吸引性能は重視したい。水拭きも使いたい。マッピングも欲しい。そして毎回のゴミ捨ても減らしたい。
こうした複数の希望をできるだけまとめて満たしたい人にとって、比較する価値のあるエントリーモデルです。
おすすめポイント
- 最大10,000Paの吸引力
- ZeroTangle 2.0で毛絡みを抑える
- TrueMappingで部屋を把握して清掃
- 吸引と水拭きの両方に対応
- PureCyclone 2.0で紙パック不要の自動ゴミ収集
もう一歩
- サイクロン式なので溜まったゴミは自分で捨てる必要がある
- 本体は薄型モデルほど低くない
- AIカメラによる高度な物体認識を重視するモデルではない
- 実売価格が5万円を超えていないか購入時に確認したい
Xiaomi|シャオミ
Xiaomi|Robot Vacuum S40
| 発売年月 | 2025年9月 |
| 最大吸引力 | 10,000Pa |
| メインブラシ | 毛絡み防止設計 |
| 水拭き | 対応 |
| ダストボックス容量 | 520ml |
| 水タンク容量 | 270ml |
| ナビゲーション | LDSレーザーナビゲーション |
| マッピング | 対応 |
| 清掃エリア指定 | 対応 |
| 進入禁止エリア | 対応 |
| 自動ゴミ収集 | 非対応 |
| バッテリー容量 | 5,200mAh |
10,000Paの吸引力と水拭き、LDSマッピング。基本性能を手頃に揃えたい人に
Xiaomi Robot Vacuum S40は、「自動ゴミ収集までは必要ないので、ロボット掃除機本体の基本性能をできるだけ充実させたい」という人に注目したいモデルです。
今回4位とした理由は、10,000Paの最大吸引力、水拭き、LDSレーザーによるマッピングなど、日常の床掃除で使いたい機能をしっかり備えているからです。一方、上位3機種が備える自動ゴミ収集には対応していません。
その違いをどう考えるかが、S40を選ぶうえで大きなポイントになります。
まず最大吸引力は10,000Paです。今回比較する5機種ではDEEBOT N30 PLUSと並んで高いメーカー公表値となります。フローリングのホコリや髪の毛、細かなゴミなどを日常的に掃除するうえで注目したいスペックです。
ただし、今回のランキングでは最大吸引力だけで清掃力を決めていません。メーカーによって測定条件が異なるため、10,000Paだから6,000Paや4,000Paのモデルより必ずよく掃除できる、という比較はできないためです。
S40ではブラシ構造も確認したいポイントです。メインブラシとサイドブラシには、髪の毛などの絡まりを抑えるための工夫が採用されています。ロボット掃除機を日常的に使うと、床のゴミを吸うだけでなく、ブラシに巻き付いた髪の毛を取り除く作業が発生することがあります。
水拭きにも対応しています。本体には270mlの水タンクを備えているため、ホコリや髪の毛を吸引するだけでなく、フローリングの簡単な拭き掃除まで任せられます。「ロボット掃除機を買うなら吸引だけではなく水拭きも使ってみたい」という人には分かりやすいメリットです。
ただし、高価格帯にある回転式モップやローラーモップのように、強くこすって汚れを落とすことを主目的とした方式ではありません。モップの自動洗浄や乾燥にも対応していないため、使用後のモップは自分でお手入れする必要があります。
ナビゲーションにはLDSレーザーを採用しています。部屋をスキャンしてマップを作成し、その情報をもとに効率よく走行できます。アプリから清掃するエリアを指定したり、進入禁止エリアを設定したりできるため、「今日はリビングだけ」「この場所には入ってほしくない」といった使い分けができます。
5万円以下のエントリーモデルでも、こうしたマッピング機能があると日常的な使いやすさが大きく変わります。複数の部屋をロボット掃除機へ任せたい人なら、ランダムに走行する低価格モデルよりも候補にしやすいでしょう。
一方、カメラとAIを組み合わせて床にある小物を種類ごとに認識するような、高価格帯の高度な障害物認識を目的としたモデルではありません。床にコード、靴下、小さなおもちゃなどがある場合は、運転前に片付けておくことをおすすめします。
S40と上位3機種の大きな違いが、自動ゴミ収集です。S40は清掃が終わると充電ドックへ戻りますが、本体のダストボックスに溜まったゴミをステーションへ自動で移す機能はありません。そのため、ダストボックスのゴミは自分で捨てる必要があります。
ただし、自動ゴミ収集がないことはデメリットだけではありません。大きなゴミ収集ステーションや交換用紙パックが必要なく、シンプルな充電ドックで運用できます。「ゴミ捨てくらいは自分でするので、大きなステーションを置きたくない」という人なら、むしろ使い方に合う可能性があります。
本体のダストボックスは520ml。自動ゴミ収集なしのモデルでは、本体側のゴミ容量も確認しておきたいポイントです。
LDSマッピング、水拭き、エリア指定、進入禁止エリアなど、普段使う機能が一通り揃っています。5,200mAhのバッテリーを搭載していることも、広い範囲を掃除させたい場合に確認したい部分です。
自動ゴミ収集などの付加機能を省きながら、10,000Paの最大吸引力、LDSマッピング、水拭きといったロボット掃除機本体の基本機能を揃えています。エントリーモデルを選ぶとき、「機能が多いほど良い」とは限りません。
自動ゴミ収集を使わない人にとっては、その機能や大型ステーションへ予算を使う必要がない場合があります。
40は、ゴミ捨てやモップ洗いは自分で行う代わりに、清掃・マッピング・水拭きという基本部分を重視したい人に向いています。一方、「せっかくロボット掃除機を買うならゴミ捨てまで減らしたい」という人には、K11+、Eufy Auto-Empty C10、DEEBOT N30 PLUSのほうが使い方に合いやすくなります。
また、水拭きをまったく使わない人なら、S40の機能を一部持て余す可能性もあります。Xiaomi Robot Vacuum S40は、すべてを自動化するためのロボット掃除機ではありません。
予算はできるだけ抑えたい。それでも吸引性能は妥協したくない。部屋をマッピングして効率よく掃除してほしい。水拭きも使いたい。そしてゴミ捨ては自分でやっても構わない。
こうした人にとって、必要な基本機能と価格のバランスを取りやすいモデルです。
おすすめポイント
- 最大10,000Paの吸引力
- LDSレーザーで部屋をマッピング
- 吸引と水拭きの両方に対応
- 清掃エリアや進入禁止エリアを設定できる
- 基本性能と価格のバランスが取りやすい
もう一歩
- 自動ゴミ収集には対応していない
- 使用後のモップは自分でお手入れする必要がある
- 高度なAI物体認識を重視するモデルではない
- ゴミ捨てまで自動化したい人は上位3機種も比較したい
Dreame|ドリーミー
Dreame|D9 Max Gen 2
| 発売年月 | 2024年 |
| 最大吸引力 | 6,000Pa |
| メインブラシ | フローティングラバーブラシ |
| 水拭き | 対応 |
| ダストボックス容量 | 570ml |
| 水タンク容量 | 235ml |
| ナビゲーション | LDSレーザーナビゲーション |
| マッピング | 対応 |
| 進入禁止エリア | 対応 |
| 自動ゴミ収集 | 非対応 |
| バッテリー容量 | 5,200mAh |
| 最大稼働時間 | 最大285分※ |
6,000Paの吸引力とLDSマッピング。必要な基本機能をシンプルに揃えたい人に
Dreame D9 Max Gen 2は、できるだけ予算を抑えながら、吸引、水拭き、マッピングというロボット掃除機の基本機能を一通り揃えたい人に向いたモデルです。
今回5位としていますが、「5位だから掃除性能が低い」という意味ではありません。上位モデルには自動ゴミ収集など、掃除したあとの手間を減らす機能があります。D9 Max Gen 2はそうした付加機能を抑え、ロボット掃除機本体の機能をシンプルにまとめていることが特徴です。
最大吸引力は6,000Pa。フローリングに落ちたホコリ、髪の毛、食べかすなど、日常的な床掃除に使ううえで確認しておきたい吸引性能を備えています。メインブラシにはフローティング構造のラバーブラシを採用しています。
床面に追従しながらゴミをかき出して吸引する構造で、毛を使ったブラシとは異なり、髪の毛などのお手入れにも配慮されています。また、カーペットを検知すると吸引力を高める機能も備えています。フローリングだけでなく、ラグやカーペットがある部屋で使いたい人にも確認してほしい機能です。
水拭きにも対応しています。本体には235mlの水タンクを搭載しており、モップを取り付ければ吸引だけでなくフローリングの拭き掃除も行えます。水量を調整できるため、床の状態に合わせて使用できます。
ただし、高価格帯にある回転モップやローラーモップのような強力な水拭き機構ではありません。また、モップの自動洗浄や乾燥にも対応していないため、水拭き後は自分でモップのお手入れをする必要があります。「頑固な床汚れをロボットだけで落としたい」というより、普段の簡単な拭き掃除まで一緒に任せたい人向けと考えましょう。
ナビゲーションにはLDSレーザーを採用しています。部屋をスキャンしてマップを作成し、その情報をもとに清掃ルートを組み立てて走行します。アプリから進入禁止エリアなどを設定できるため、ロボット掃除機に入ってほしくない場所をあらかじめ指定できます。
エントリーモデルでは、単純なセンサーだけで部屋を走行する製品もあります。D9 Max Gen 2は価格を抑えながらLDSマッピングに対応しているため、複数の部屋を効率よく掃除させたい人にも使いやすい構成です。
一方、高価格帯のロボット掃除機にあるAIカメラを利用した高度な物体認識を備えているわけではありません。コードや靴下、小さなおもちゃなどが床にある場合は、運転前に片付けておくほうが安心です。
D9 Max Gen 2と上位3機種の大きな違いが、自動ゴミ収集です。本体が掃除を終えると充電ドックへ戻りますが、ダストボックスに溜まったゴミは自分で捨てる必要があります。
一方、本体のダストボックスは570mlです。自動ゴミ収集がないモデルでは、本体側のダストボックス容量も使い勝手に関わります。また、大型のゴミ収集ステーションが必要ないので、設置場所をできるだけシンプルにしたい人にはメリットがあります。
交換用のゴミ収集紙パックも必要ありません。「ゴミ捨てを完全に任せること」より、「余計な消耗品を増やさずシンプルに使いたい」という人なら、この構成が合う場合があります。
5,200mAhのバッテリーを搭載していることも特徴です。メーカー公表では最大285分の稼働に対応しており、広い範囲をまとめて掃除したい場合にも確認したいポイントです。ただし、最大稼働時間は運転モードなどによって変わります。常に285分間掃除できるという意味ではありません。
LDSマッピング、アプリ操作、水拭き、進入禁止エリアなど、日常的に使いたい機能は一通り備えています。一方、自動ゴミ収集や高度な障害物認識などはありません。
そしてD9 Max Gen 2で高く評価したのが、価格とのバランスです。上位モデルほど機能を増やすのではなく、6,000Paの吸引力、LDSマッピング、水拭き、大容量バッテリーといった基本部分を押さえていることを評価しました。
初めてロボット掃除機を購入する人の中には、「ゴミ捨てくらいは自分でする」「水拭き後のモップも自分で洗える」という人もいるでしょう。その場合、自動ゴミ収集ステーションなどに予算を使わず、本体価格を抑えるという選び方もできます。一方、毎回のゴミ捨てをできるだけ減らしたいなら、今回上位にしたK11+、Eufy Auto-Empty C10、DEEBOT N30 PLUSのほうが向いています。
D9 Max Gen 2は、豪華な全自動ステーションを求めるためのモデルではありません。予算を抑えたい。それでもランダムに走るだけのロボット掃除機ではなく、部屋をマッピングして効率よく掃除してほしい。吸引だけでなく簡単な水拭きも使いたい。
こうした人にとって、必要な機能を無理なく揃えやすいエントリーモデルです。
おすすめポイント
- 最大6,000Paの吸引力
- LDSレーザーで部屋をマッピング
- 吸引と水拭きの両方に対応
- 570mlのダストボックスを搭載
- 5,200mAhの大容量バッテリー
もう一歩
- 自動ゴミ収集には対応していない
- 水拭き後のモップは自分でお手入れする必要がある
- AIカメラによる高度な物体認識には非対応
- ゴミ捨てまで減らしたい人は上位モデルも比較したい
5万円以下でも必要な機能を見極めれば選択肢は豊富
ロボット掃除機というと、10万円を超える高性能モデルが目立ちます。
しかし、毎日のホコリや髪の毛を掃除したい、部屋をマッピングして効率よく走ってほしいといった使い方なら、5万円以下のエントリーモデルにも選択肢があります。
今回比較した5機種も、単純に価格が違うだけではありません。
自動ゴミ収集を備えたモデル、吸引と水拭きの両方ができるモデル、清掃性能を重視したモデル、機能を絞って価格を抑えたモデルなど、それぞれ方向性が異なります。5万円以下でも「安いモデルの中から妥協して選ぶ」という考え方をする必要はありません。大切なのは、上位モデルに搭載されている機能をすべて求めるのではなく、自分が実際に使う機能を見極めることです。
まず確認したいのがマッピングです。複数の部屋を掃除させるなら、LDSやレーザーなどを利用して部屋の間取りを把握できるモデルが便利です。清掃する部屋を指定したり、進入禁止エリアを設定したりできれば、毎回ロボット掃除機の動きを見守らなくても使いやすくなります。
次に、水拭きが本当に必要なのかを考えましょう。フローリングの簡単な拭き掃除まで任せたいなら水拭き対応モデルが便利ですが、吸引掃除しか使わないのであれば、水拭き非対応という理由だけで候補から外す必要はありません。特にエントリーモデルでは、使用後のモップを自分で洗う製品が中心です。水拭き機能だけでなく、「使ったあとにどんなお手入れが必要なのか」まで確認しておきましょう。
ゴミ捨ての手間を減らしたいなら、自動ゴミ収集の有無も大きな判断材料になります。ロボット掃除機本体のダストボックスは一般的な掃除機より小さいため、こまめに運転するとゴミ捨ての回数も増えます。自動ゴミ収集があれば、この作業を減らせます。
一方で、ステーションを置くスペースや紙パックなどの消耗品が必要になるモデルもあります。ゴミ捨ての手間を減らすことと、設置スペース・維持費のどちらを重視するのかを考えて選びましょう。
また、最大吸引力の数字だけで商品を決めないことも大切です。メーカーによって測定条件が異なるため、Paの数字をそのまま異なるメーカー間の清掃性能として比較することはできません。ブラシの構造、毛絡みへの対策、マッピング、カーペットへの対応なども含めて確認しましょう。
そして、5万円以下では上位モデルとの差も理解しておく必要があります。AIカメラを使った高度な障害物認識、モップの自動洗浄・乾燥、自動給水などは、高価格帯のモデルほど充実する傾向があります。床にあるコードや靴下などをロボット自身が高度に認識して避けてほしい場合や、水拭き後のお手入れまでできるだけ自動化したい場合は、予算を上げたほうが希望に合うことがあります。
反対に、「床のホコリや髪の毛を毎日掃除してほしい」「部屋をマッピングして効率よく走ってほしい」「簡単な水拭きができれば十分」「ゴミ捨てくらいなら自分でできる」という使い方なら、必ずしも高価格帯の機能をすべて搭載する必要はありません。
ロボット掃除機を初めて購入する場合も、まず「どこまで自動化したいか」を考えてみてください。5万円以下という予算の中でも、清掃力、マッピング、水拭き、自動ゴミ収集のどこを優先するかによって選択肢は変わります。
価格の安さや機能数だけで決めず、普段の床掃除で「自分がやらなくて済むようにしたい作業」を基準に比較してみてください。
※販売価格はショップやセールによって変動します。本記事で紹介したモデルについても、購入時に5万円以下で販売されているか確認してください。




















































